地震への備えと耐震診断・改修制度の探し方
更新 2026年10月12日
地震への備えは、地域の揺れやすさを知ることと、建物・室内の弱点を減らすことを分けて進めます。まず家具と避難経路を整え、次に建物資料を確認し、必要なら耐震診断と改修の相談先を探します。
家具と避難経路から整えます
- 寝る場所と長く過ごす場所を見ます。背の高い家具、テレビ、照明、ガラスが倒れたり落ちたりする範囲から離します。
- タンスや棚は、壁の桟や柱など、力を受けられる部分へ適した金具で固定します。壁と家具の種類に合う方法を選びます。
- 引き出しや観音開きの扉にはストッパーを付けます。ガラス扉には飛散防止を考えます。重い物は低い位置へ移します。
- 玄関、廊下、部屋の出入口を家具で塞がない配置にします。倒れた場合の向きまで考えます。
- 固定後に緩みを点検します。賃貸では、壁へ固定できる範囲を管理側に確認し、原状回復の条件に合う方法を選びます。
消防庁は、家具の転倒がけがだけでなく、避難経路を塞ぐ原因になると案内しています。突っ張り棒だけ、滑り止めだけと決めつけず、家具の形、壁、床に合う組み合わせを確かめます。取り付けが難しい場合は、自治体に器具取付け支援があるかを尋ねます。
建物の資料を集めます
耐震診断を申し込む前に、建築時期、構造、階数、増改築歴を整理します。設計図、確認済証、検査済証、過去の診断書、改修図面、修繕記録を探します。書類が見当たらない場合は、不明な点を一覧にして自治体の建築担当窓口へ相談します。
外壁や基礎のひび、建物の傾きなどが気になっても、見た目だけで耐震性を判定しません。専門家による診断が必要かを相談します。分譲マンションでは、専有部の家具対策と、共用部を含む建物全体の耐震性を分けます。管理組合に診断・改修履歴と今後の計画を確認します。
耐震診断と改修を順番に進めます
- 自治体サイトで「住宅 耐震診断」「耐震改修 支援」を検索します。国土交通省の地方公共団体の問い合わせ窓口一覧から、都道府県や政令市の担当課も探せます。
- 対象となる建築時期、構造、所有・居住の条件を確認します。診断を行える人の要件も尋ねます。
- 診断の申込みと、改修工事の申込みを分けて確認します。見積り、契約、着工の前に、どの時点で申請や交付決定が必要かを自治体へ尋ねます。
- 診断結果の説明を受け、弱い箇所、改修方法、改修後の目標、工事範囲を確認します。複数案がある場合は、費用だけでなく工事中の生活や維持管理も比べます。
- 工事後に受け取る図面、写真、証明書、保証関係の書類を保管します。
国と地方公共団体には耐震化の支援制度がありますが、対象と申請時期は地域や年度で変わります。特定の補助額を前提にせず、お住まいの自治体の制度を確かめます。制度を探す入口として補助金DBも使えますが、最終的な対象要件と受付状況は自治体の公式ページと窓口で確認します。
揺れの予測と液状化を別に見ます
J-SHISの確率論的地震動予測地図は、一定期間に、ある揺れ以上に見舞われる確率を示します。地図を開いたら、期間、震度、確率、基準年を読みます。数値は個別建物の耐震診断結果ではありません。地域の想定を知り、建物と室内の対策を考える入口にします。
液状化は、揺れの確率とは別の項目です。自治体の液状化予測図で、想定地震、評価方法、作成年を確かめます。購入時の地盤調査資料、造成履歴、基礎形式も確認します。予測図だけで個別敷地の発生や被害を断定しません。
家族の地震後の行動を決めます
身を守る場所、出口を確保する人、火の確認、安否連絡、集合場所を話し合います。指定緊急避難場所は災害の種類ごとに対応が違うため、地震に対応しているかを自治体の一覧で確認します。海岸付近では、津波からすぐ避難できるよう、平常時に避難先と経路も決めます。
実際の避難の判断は、自治体の最新のハザードマップと、気象庁・自治体が発表する気象情報・地震情報・避難情報で行ってください。地震後は、建物、擁壁、道路の損傷や火災など、目の前の状況も踏まえます。
ハザードDBで確かめる
地震の揺れは、J-SHISの今後30年に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を町丁目に重ね、最大値・面積で重み付けした平均・町の中心付近の値を出しています。最大が26%以上で「高」、6%以上26%未満で「中」です(地震動予測地図)。全国の集計を順に進めており、まだの都道府県では「未調査」と出します。液状化は自治体ごとに前提や形式が異なるため、条件を確認できた地域から順に公開します。
町丁目のページは地域の傾向、地図は町丁目内と周辺の違い、ランキングは自治体間の相対的な比較に使います。表示値は個別建物の耐震性や敷地の地盤調査結果を示すものではありません。