浸水深とは|深さの目安と避難の考え方

読み:しんすいしん・更新 2026年10月12日

浸水深は、浸水したときの地面から水面までの深さです。海抜や標高そのものではありません。洪水ハザードマップでは、想定される最大の深さを色分けして示すのが一般的です。

浸水深はどこから測るか

浸水深の基準は、その地点の地面です。同じ水面の高さでも、低い土地では深く、高い土地では浅くなります。道路上の表示を建物の床からの深さだと受け取らないようにします。玄関や1階床の高さ、地下室の有無によって、建物内への影響も変わります。

地図の値は、観測済みの浸水記録ではなく、一定の降雨や堤防の決壊条件などを置いた計算結果です。実際の浸水は、雨の降り方、河川や排水施設の状況、地形、建物の配置などで変わります。

0.5m・3m・5mの目安

国土交通省の作成マニュアルでは、浸水深の標準的な区切りとして0.5m、3m、5mなどを使います。0.5mは一般的な家屋の1階床高、3mは2階床下、5mは2階が水没する高さの目安とされています。これは建物ごとの正確な階高を示す数字ではありません。

地図によっては、0.3m、1m、10m、20mなどを加えた詳しい区分もあります。色だけで判断せず、必ずその地図の凡例を読みます。古い地図では区分や配色が異なることもあります。

区分で示された値には幅があります。たとえば「0.5〜3m」の色は、その場所の想定浸水深がこの範囲のどこかにあることを表し、色の範囲全体が同じ深さになるという意味ではありません。境界付近では表示の縮尺や計算単位にも注意します。

深さ以外も一緒に確認します

最大浸水深だけでは、水の勢いや浸水が続く時間は分かりません。河川沿いでは家屋倒壊等氾濫想定区域かどうかも別に確認します。浸水継続時間が公表されていれば、孤立やライフライン停止への備えを考える材料になります。

また、物件の一点だけでなく、駅、職場、学校、避難先までの経路を見ます。浅い区分でも、地下道やアンダーパス、地下室では状況が異なります。町丁目内でも低い場所と高い場所があるため、地域全体の代表値だけで個々の建物を断定できません。

実際の避難の判断は、自治体のハザードマップと気象庁・自治体が発表する気象・避難情報で行ってください。浸水が始まってからの屋外移動が難しい場合もあるため、自治体の案内を平常時に確認します。

ハザードDBでの扱い

ハザードDBは、想定最大規模の洪水浸水想定区域を町丁目の境界に重ねます。町丁目内の最大浸水深、浸水想定が重なる面積の割合、町の中心付近の値の3つを出します。

洪水の判定では、最大3m以上になる場所を含む場合を「高」、最大0.5〜3mを「中」、最大0.5m未満を「低」の目安にします。浸水想定の面積が町の10%未満の場合は「一部」として扱います。「想定なし」は、採用した想定最大規模データで重なりがないという意味です。番地や建物単位の安全性を示すものではありません。

出典

避難の判断は、お住まいの自治体のハザードマップと気象情報を確認してください。